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大学受験のためにどんな学習塾・予備校を利用すればよいのでしょうか。 時代は常に動いています。受験生の父母の時代にはなかった新しい形の学習塾も登場し、塾業界は千差万別、多種多様な学習塾が入り乱れています。近年は大手資本による寡占化の流れが続いていましたが、それも曲がり角をむかえ、これからの方向性は混沌としています。 この状態は、悪く言えば、どの学習塾を選べばいいのか分からない混迷の時代だ、ということができます。しかし、良く言えば、消費者がしっかりと見極めさえすれば、自分の事情に合った最高の学習塾を選べる「選択肢の多い時代」だ、ということもできるでしょう。つまり今の時代、学習塾選びの成否はこの「しっかりと見極め」られるかどうか、次第なのです。 旧来のイメージだけで選んでしまったり、学習塾の特性や受験生本人の性格を無視した利用のしかたでは、後悔することになります。塾業界には「授業料が高いほど指導レベルが高い」という根拠のない信仰があり、消費者にも広く浸透しているため、言われるがままに高額な料金を支払ってしまう父母のかたも少なくありません。 受験を終えてから、通った学習塾に「高かろう悪かろう」という感想を持たずに済むためには、消費者が今の段階で賢くならねばならないのです。
学習塾の組織は、大手予備校(学校法人)・中小予備校(学校法人)・大手学習塾(一般企業)・地域学習塾(一般企業)・独立系学習塾などと、大きく分類できます。 一般に、予備校は受験生個々に対する小回りがききにくく、本隊の集団指導が相性が合えばバッチリですが、個別対応部隊は本隊に比べて指導レベルが落ちてしまうことは否めません。なお、中小の予備校は淘汰が進み、厳しい生き残り競争にさらされています。 替わって成長したのが企業系学習塾で、さすがに企業だけに利益の確保が第一という活動を展開しています(表立っては勿論そんなことは言いません)。企業系学習塾では、塾にとって価値のある生徒だと認定されれば、高いレベルの学習指導を受けることができますが、そうでないときは、正に「高かろう悪かろう」という状態になります。 独立系学習塾はピンキリです。実力のある指導者が利益を第一とせずに指導している塾ならラッキーですが、そうでない場合も多いし、受験生本人と相性が合うかどうかも分かりません。 そしてこれらの学習塾の「組織の形態」にもまして重要なのが、指導の形態です。ここを理解して塾選びをすることこそ、賢い選択にとって最も肝要であると言えます。
近年盛んになってきた指導方法が、映像による学習指導です。DVDやネットを利用したオンデマンド授業(利用者が内容を選んで視聴する片方向通信)と、ここ数年の機器の発達とともに取り上げられることの多くなった双方向通信授業があります。 まず言えることは、映像指導は対面指導にはるかに及ばない、ということです。学習指導の基本は対話の中に、それも全身の五感を働かせた対話の中にあります。指導者が生徒の様子を観察して思考分析(Process Tracing)しながら誘導していくのが最高品質の学習指導です。映像指導は、何らかの事情で対面指導が受けられない代替措置に過ぎません。受験生が通うのに塾が遠すぎるとか、費用がかかりすぎるとか、いろいろな事情があるでしょう。だからこそ、映像指導は費用が安くなければ価値がないし、代替措置がもとの価値を上回ることはありえません。 双方向通信授業は最近のタブレット端末の発達とともに大きく話題になりました。しかし双方向通信授業が対面指導の品質を上回ることは皆無でしょう。通えないハンディを補う代替措置として注目されるべき形態であると考えられます。この双方向通信授業はタブレット端末の機器も含めてかなり安価に提供されるようになってきています。今の技術レベルでは、対面指導の品質までは提供できない訳だから、価格はさらにもっと格安であるべきだと思います。 オンデマンド授業にも価格破壊の波が押し寄せています。スマートホンを利用したネット経由のオンデマンド授業が激安で受けられるサービスもあるようです。これは映像指導というものを本来の価値で評価し直す動きであると考えられ、消費者にとっても大歓迎なことですね。 これで分かるように、映像指導は対面指導の代替措置であり、これまでは高額な商品もありましたが、今後は技術の進歩とともに本来の価格へと下がっていくと考えられます。しかしそれは同時に、映像指導では品質の高い学習指導は受けることができないことを意味しています。
対面式の学習指導といえば、講座形式(一斉授業形式)の集団指導でしょう。江戸時代以前からの長い伝統を誇る指導方法で、その学習効果は証明済みです。問題は今の自分にとって効果が見込めるか、という点ですね。その通り、集団指導では受ける側の姿勢によって効果が大きく変わってきます。 ハングリー精神をもって真摯に取り組めるかどうか、これが集団指導を受けるコツです。
映像指導が盛んになる一世代前の1990年代頃からメジャーになった形態が対面式の個別指導です。個別指導という形態自体は太古から存在するわけで、学習塾の指導法として採用されるようになったのが比較的に新しい、というだけです。 少人数の講座指導も含め、個別指導の品質は指導者次第です。ピンキリであるという言い方ができると思います。ただし、大人数の集団指導に比べて個別指導は収益性が低いため、営利団体において実力のある指導者が個別指導を担当することは希です。つまり学習塾側の都合で、質の高い個別指導は成立しにくくなっています。質の高い個別指導を求めるなら、高額料金の個別専門塾か、独立系の学習塾の門をたたいてみるのがお勧めです。
以上の項目を検討すると、映像か対面かで言えば、対面が優れています。集団か個別かで言えば生徒の資質次第だといえるでしょう。きめ細かさで評価するなら、質の高い個別指導が最も優れています。先述しましたが、学習指導の基本は対話の中に、それも全身の五感を働かせた対話の中にあります。指導者が生徒の様子を観察して思考分析(Process Tracing)しながら誘導していくのが最高品質の学習指導です。これは伴走方式と呼ばれます。スポーツや音楽演奏の指導では昔から行われてきたことで、名前がつけられると新しい指導法のように聞こえますが、昔ながらの伝統的な指導法だといえます。 ただし、「伴走方式」には優秀な指導者が必要です。中途半端な指導者では伴走することができません。今世紀に入った頃から、全国的に、優秀な指導者が不足してきています。企業系の学習塾はこれをカバーするためにイメージ戦略を描き、楽しい塾生活をアピールしたり、景品を豪華にしたり、本来は代替措置に過ぎない映像指導を技術革新の波に乗せて売出したりと、あの手この手で生き残りを図っています。学校と塾の連携も、双方の思惑があってのことです。そのような流れの中で、消費者は真に利益をもたらしてくれる選択をしたいところです。 最高峰である伴走方式の指導はどこで手に入るのでしょうか。 結論として、予備校系・企業系の学習塾では伴走方式の個別指導は成立しにくい。高額料金を覚悟して大都市の名のある個別専門塾へ通う手もありますが、現実的には独立系の学習塾にこそ可能性があると考えられます。 みなさんの地元の小さな学習塾にこそ、大きな宝が眠っている可能性があるのです。
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